夜風に吹かれながら、本を読む┝
最高の贅沢のできる季節になってきました~
フェアトレードは地球上に生きる上で
知っておきたい多くのことへと私たちを導いてくれますが、そのきっかけとなるのが、ひとつひとつの商品であり、
知識を深め、さらなる行動へと導いてくれるのが本
だとおもいます。(風”s店内の本も増えました♪)
今回ご紹介するメキシコ「マヤビニック・コーヒー」も
そのひとつ。私たちを歴史の世界へと誘ってくれます。
マヤビニックとは現地ツォツィル語で「マヤの人々」という意味。このコーヒーからみえるのは、どんな物語でしょうか?
なふたうんのイベント講師(本紙左下参照)として名古屋に来てくださった、マヤビニック・コーヒーの育ての親、山本純一さんにお話を伺いました。
マヤ系先住民のつくる、雄大な自然に育まれた
フェアトレードコーヒー
①育つ土壌がよい②完熟した豆を手摘み③焙煎までの加工過程がキッチリ
〈人間の尊厳を問うゲリラとコーヒー〉
マヤビニック生産者協同組合(Maya Vinic)があるのは
メキシコの南、チアパス州。先住民の多く暮らす地域です。
豊かな大地で国内一位のコーヒー生産地ですが
メキシコの中でも経済的に最も貧しく、2ha以下の
零細農民が多いという特徴があります。
そんなチアパスが世界から注目されている理由は、
先住民を主体とするゲリラ組織、「サパティスタ」
国民解放軍の存在。 軍といっても、専業軍人
は一部で、残りは支持基盤である先住民の
共同体と彼らの主張に正当性を認めたメキシコ国内
外の市民および団体です。彼らの主張とはどのようなものでしょうか。
歴史をさかのぼること16世紀、スペイン人の侵攻により
メキシコ先住民は奴隷以下の扱いを受けながら、約500年間も虐げられ、そのために声を上げ闘ってきました。
メキシコ独立後も、自由主義的な近代政策の一環としての共有地の私有化や、独裁政権下での大土地所有者による土地収奪など、搾取される状況が続き
ついに1910年のメキシコ革命のとき、その後のサパティスタの名の由来となる貧農エミリアーノ・サパータが登場。
スローガンに掲げたのは「農民に土地と自由を」でした。このスローガンは結果、
革命綱領に結実するに至りましたが、保守派に主導権を握られ、サパータは暗殺、チアパスでの農地改革は不徹底に終わりました。(一部の農奴が解放されたことで小作農の技術が広がった)
こうして、1994年1月、NAFTA(北米自由貿易協定)が発効された日、
サパティスタ国民解放軍はチアパスで武装蜂起を起こします。
革命時のサパティスタが「自由と土地」を求めたのに対し、
これに加えて、先住民の文化と権利の擁護、メキシコの
真の民主化を掲げて、経済的なグローバリゼーションに反対
したのです。 政府側は和平交渉中にも関わらず、1997年には、チアパスの
アクテアル村で虐殺事件を起こすなどして先住民共同体を崩していきました。
こうした政府の対応への批判もあり、サパティスタの主張に正当性を認めた
国内外の市民・団体が、独自のウェブサイトを構築し、全世界へ発信した
ことで「インターネット戦争」といわれるようになったとされています。
サパティスタの目的は、先住民の権利復活のみでなく、世界それぞれ
の民族文化・社会の差異を認め合う共生。サパータ主義の共生の理念
は、普遍的なヒューマニティ、人間の尊厳で、「尊厳」という価値感情、
価値判断は「権利」とか「平等」という社会概念とは違って、自然
と関係づけられます。尊厳とは自然のあり方から人間が教えられたもの、
と山本先生は語ります。
①情け(施し)を他人に
かければ、いずれ自分の為にもなる
②情けをかけると、その人を駄目に
してしまう、の両方の意味があり、
フェアトレードはこのどちらも言える、と山本語録。
●『インターネットを武器にした「<ゲリラ>~反グローバリズムとしてのサパティスタ運動』
山本純一(慶応義塾大学出版会、2002年)
●『メキシコから世界が見える』 山本純一(集英社、2004年)
● 『フェアトレードの冒険~草の根グローバリズムが世界を変える』 ニコ・ローツェン&フランツ・ヴァン・デル・ホフ(日経BP社、2007年)
●『フェアトレード—格差を生まない経済システム』(原題は Fair Trade For All) 』 ジョセフ・スティグリッツ(日本経済新聞出版社、2007年)←山本先生推薦
世界の60%のオーガニックコーヒーは、メキシコで栽培されている!
しかもほとんどがチアパス州とオアハカ州の小規模農家によって栽培!
昔はコーヒーを飲む文化はなかったけれど、優れた焙煎技術による6次産業化を目指し、今や現地チアパスでも生産者家族によって運営されるカフェを4軒構えているそうです♪
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メキシコの先住民は、南北アメリカ大陸の他の先住民族と同じく、氷河期にアジアからベーリング海峡を渡ってきたモンゴロイド系の民族が起源といわれています。先住民族といっても、同族意識があるわけではなく、現在でも60近い先住民系言語があることから、その多様性が窺えます。服の柄もさまざま♪
9月1日中日新聞
あなたの12%は縄文人?という記事がありました。
「縄文人という集団ができた時期は、アメリカ先住民がアジアから分かれた1万5000年前より古く、2万年以上前にさかのぼるだろう。縄文人は日本列島で弥生時代以後の渡来人と混血し、現在の日本人ができた。12%という数字は、従来の研究より少なめの数値だ」と話す。縄文人の起源の地や、縄文以前の旧石器時代に日本に住んでいた人と縄文人の関係はまだ分からないという。
以下
「一万年の旅路」翔泳社より
聞く耳をもったあらゆる地球の子どもたちへの贈りものとして、五
アメリカ大陸に住むインディアンとも呼ばれるネイティブ・アメリ
「一万年の旅路」はネイティブ・アメリカンのイロコイ族に伝わる
1998年初版のこの本は、1996年風”sの店をオープンして
人の名が〈遠い歩き手〉〈導く女〉〈知恵の女〉〈悲しみに暮れた