「マスコバド」とは現地の言葉むかしながらの精糖法という意味です。
【
【マスコバド糖ができるまで】
サトウキビを刈る
↓
ジュースを絞る
↓
ゆっくり煮詰める
↓
手早く攪拌、自然乾燥
精製処理をしていない含蜜糖(ミネラルなどを豊富に含む糖蜜を結晶と分離せずにつくる砂糖)で、くせのない味はどんな料理にも使いやすいのが特徴。
ネグロス島は砂糖産業の島でしたが、1980年代前半の砂糖の国際価格の暴落により深刻な飢餓の島と化しました。ユニセフの報告では15万人以上ものこどもたちが飢えに直面していたと報告されています。
このような窮状を受け、日本では日本ネグロス・キャンペーン委員会(JCNC)が設立され、食料や医薬品の配布などの支援活動が開始されました。
日本からの緊急支援が一段落した後に、その後の援助のあり方として考えられたのが、ネグロスで伝統的製法でつくられてきたマスコバド糖の輸入でした。ネグロス島の人たちが自分たちでものを生産し、それを公正な価格で買取るという交易活動を通じて、人々の自立を促したいと考えたのです。
【ハリーナno.37より】マスコバド糖・品質改善の歩み
より
マスコバド糖が日本に届きはじめた30年前、「商品」と呼べるものではなかったとは、当時の語り草になっています。しかし、今や品質面、製造管理面において、認証を取得したり表彰されるほどに成長しました。それは「日本の消費者との二人三脚の成果」と語るのは、現マスコバド糖製糖工場長のスティーブ・リガホンさん。30年間の品質改善の歩みを伺いました。
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「最後に、消費者の皆さんに、マスコバド糖を食べるときに想い起こしていただきたいことがあります。
「飢餓の子どもを抱えた力のないサトウキビ農園労働者が、自分たちで耕せる土地を得て、そこで生きるための力をつけてきました。それをマスコバド糖という形で日本の皆さまに支えていただいている物語」なのです。