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ポコポコバナナプロジェクトと、 古くて新しいバナナの話

民家カフェ「風の庭」では、毎月第一月曜日10時より「スローシネマ・カフェ&トーク」開催。6月2日の篠崎郁恵さんのお話会では50回目となり、矢作新報の記事にも取り上げていただきました。

矢作新報6月27日

そして7月7日の企画のおかげで規格外ですがバランゴンバナナ(フィリピン)入手できることになりました。毎回10kgが届きます。スロー・シネマ・カフェ&トークに参加のみなさんと分け合うことができます。

紹介された規格外バナナは捨てられる運命でしたが、このぽこぽこバナナプロジェクト https://app.helloohana.co.jp/producer-10/ によって10Kg送料込みで2400円で届けられます。

フードロスとフードウエスト

多少の痛みがあるかもしれないけれど、充分たべられ助かります! 私達消費者が助かるだけではないのです。

『バランゴンバナナ』は、フィリピンで化学合成農薬や化学肥料を使わずに育てられる安全・安心なバナナです。収穫後も安全性に配慮し、防カビ剤や防腐剤は使用せずに出荷しています。

(一般のバナナのプランテーションでは、バナナの大きな房に虫が来ないように袋かけするのですが、その袋にはシロアリ駆除などに使われる農薬もしみこませてあると以前聞きました。)

私たち日本の消費者とフィリピンの生産者が、顔の見える関係でつながることができる民衆交易1のバナナでもあります。

食べると自然の香りと甘みが口に広がり、ほんのりとした酸味とコクのある味わいが特徴です。

第51回スロー・シネマ・カフェ&トークはAPLA(アプラ)の福島智子さんお話会

お話】「民衆交易のはじまりとバナナの話」

 

日本でフェアトレードの理念が取り入れられたころ、日本ネグロス・キャンペーン委員会(JCNC)、フィリピン中部にある「砂糖の島」・ネグロス島で起こった砂糖の国際価格の暴落による餓救援のために1986年2月NGOを立ち上げました。

 

JCNCと産直運動に取り組んでいる生協は、モノの交易を通じてネグロス島の人びとを継続して支える仕組みとしてマスコバド糖とバランゴンバナナの民衆交易を構想し、オルター・トレーソ・ジャパン(ATJは生産者と消費者を媒介する民衆交易の事業体として1989年に設立されましNPO法人APLA民衆交易品の販売と生産者情報を届けています。

 

【講師】福島智子さん
NPO法人APLA事務局。主に民衆交易事業、規格外バランゴンバナナの有効活用をめざす「ぽこぽこバナナプロジェクト」、広報活動などを担当。また民衆交易品であるバナナやカカオなどを伝えるワークショップの講師も多数務めている。

1*民衆交易(People to People Trade)とは、食べ物の輸出入による経済的関係を軸にした交流や情報交換を行い、生産と消費にとどまらない関係性でやり取りを行う交易のことで、開発途上国の人々と共に暮らしていくことを目指します。

            ≪古くて新しいバナナの話≫

「バナナと日本人」鶴見良行著1982年

フィリピンのミンダナオ島の大農園で大量生産されるバナナと、日本の食卓との関係を、多国籍企業の暗躍、農園労働者の貧困、そして明治時代からの日本と東南アジアの歪んだ関係を背景に描いたノンフィクション作品

40年以上前に描かれた、フィリピンの生産者と日本の消費者の関係。

私は、30数年前に内橋克人著「共生の大地」に書かれたフェアトレードの話を起業支援ネット前身「エクラ」の講師関戸美恵子さんからその講座で聞いたのがきっかけで今こうしてフェアトレードの仕事を続けて30年たった。

もとはフェアトレードのことを初めて聞く10年くらい前に、出前コンサートで歌う真野明美さんから、フィリピンのバナナ農園では低賃金で農薬が空からまかれるような環境で仕事をしている話を聞いて、世界のこと何も知らず子育ての日々を送っていた私はショックをうけ、それからバナナは買わなかった。買えなかったのですがフェアトレードの話を聞いて、一筋の光が見えた思いでした。

フェアトレードのバナナは広がってはいない。スーパーでは高地栽培バナナ売られているが、その現場の話を2019年フィリピンからバナナ農園労働者の窮状を訴える労働組合の幹部(男性)とジャミラ・セノ(女性)が日本を回り、「労働者を支援してほしい」との訴えを名古屋での講会に参加した。

2019年6月18日

労働環境の改善を訴え、(この場合は住友商事のスミフル・フィリピン)ストライキに加わった労働者が襲撃されたり、放火されたり深刻な被害を受けているという。

農園の労働者は正規こようではなく、短期の雇用契約を繰り返している。装備や工場の換気が不十分で、化学薬品による頭痛やめまいのほか、長時間労働が多く、休みもとれないとのこと。

バナナ農園での労働者については、契約書が読めないので口頭で説明を受け25年間は土地使用の解約ができないなど、現地の人には不利な契約。また農薬蒔く時間や場所も約束通りではなく、通学路に通学時間に飛行機から農薬をまくなどもあり、農薬散布の影響で家畜に被害、また飲み水も買わなければならないような話があった。

全く、1982年「バナナと日本人」 出版から、この40年以上何も変わっていない。

日本の」多国籍企業の現地での搾取で今のバナナの価格があり、農薬の心配は生産者にも及んでいる。

フェアトレードのバナナ「ぽこぽこバナナプロジェクト」が広がりフ世界のバナナ生産者のことを考えるきっかけに、誰かを犠牲にして私たちは暮らしているかも?と考えるきっかけになるといい。

 

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