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コスタリカ 「純粋な人生」と言いあう 平和・環境・人権の先進国 伊藤千尋著 高文研

コスタリカ 「純粋な人生」と言いあう 平和・環境・人権の先進国 伊藤千尋著 高文研

書籍から抜粋

P23

*攻められない国づくり

自国の領土を守る組織はある。国境警備隊と警察だ。戦車はない。軍艦もなくボートだけ。

日本は治安を維持す警察、国境を守る海上保安庁の上に第三段階で他国と戦う自衛隊を持って入りる。自衛隊は軍隊ではないと国内では言われるが、国際的には完全に軍隊とみられている。

P27

*あなたは大切な人だ

2023年に90歳のカレン・オルセンさん。軍隊をなくしたさいの最大の功労者

P46~47

アリアス大統領 平和をもたらす果敢な行動によって、平和を世界に広げていく。それを彼は「平和の輸出」と呼んだ。ノーベル平和賞の賞金をもとに彼はアリアス財団を作った。代表はララさん。

グアテマラの女性の地位向上のために資金援助。

大統領を退任後、アリアス氏が世界のノーベル平和受賞者に呼びかけて国連に提起し、2013年に武器貿易禁止条約が賛成多数で採択された。「国連の常任理事国の五大大国が世界の武器輸出の80%を占めている。このうち60%がアメリカです。豊かな国が貧しい国に不要になった武器を売って儲けている。こんなことはしてはならない、と声を大にして言うべきです」とララさん。

P48

アリアス大統領主導で1994年「パナマ共和国は軍隊を保有しない」と新しい憲法310条に明記

1994年 ハイチでもアリステッド大統領を説得し、ハイチの軍隊も廃止した。

P50 1994年来日したアリアス氏

「日本の富んだ経済力は、軍事に使うよりもほかのことで活かせるのではありませんか?第三世界は紛争を抱えているだけではありません。貧困、教育、医療、環境の四つの分野で日本は発展に貢献できます。」

P57

コスタリカでは平和の原点は個人だ。一人ひとりが心の安らぎを感じながら豊かに生きることのできる社会、自分だけではなくみんなが同じように安心できてこそ社会は平和になり、その結果として国や世界が平和になると考える。さらに平和とは「すでにある」状態ではなく、「これから創る」ものという発想が基本にある。

P62

国会議員の選挙は完全比例代表制だ。日本のような小選挙区制などない。有権者は候補者自身ではなく政党に投票する。このやり方だと死票が少なく、有権者の意思が議席に反映されやすい。コスタリカの国会は一院制で議席が57あるが、選挙のたびに全員入れ替わる。国会議員は連続再選できません。ほぼ半数が女性議員。

P65

1996年に選挙法が改正され、各政党が提出する候補者名簿で同性が60%を超えてはならない。名簿の順位は男女男女と交互にする仕組み。

P71

国が小学校からきちんと民主主義を教育している。選挙最高裁判所という選挙を統括する機関があり、その中に民主主義形成研究所という組織がある。「参加」「多様性」「寛容性」「対話」「連帯」が民主主義の五大要素

P88

幼稚園から平和教育

自分との平和、他人との平和、自然との平和の三つを基礎に教える。

P91

コスタリカでは早くから正教分離を徹底。の司祭を海外へ追放。カトリック教会を排除。カトリック他の中南米諸国ではカトリック教会が地主と結びついて人びとを奴隷のように使う社会が20世紀までのこっていた。

P110

コスタリカには動物園がない。この国では自然そのものが動物園のようだ。生きた昆虫を取って命を奪うことは禁止されている。

P96

小さな子どもが憲法を知っていることに驚く。コスタリカでは小学校に入学した子どもたちが最初に先生から習う言葉がある。「人は誰でも愛される権利を持っている」

P106

大統領を憲法違反で訴えて勝ったロベルト・サモラ君。彼が日本で講演した際に言った。「憲法が危機に陥ったとき、国民には戦う義務がある」今まさに日本の国民に突きつけられている言葉ではないだろうか?

P113

エコツーリズム発祥の地。海外から毎年200万人を超すエコツアー客。歴代の政府が環境に取り組んできた成果。1969年森林伐採許可の創設を定めた最初の森林関連法の制定。1989年国立生物多様性研究所の設立。1993年野生生物基本法。1995年環境基本法。1996年木の伐採に私有地でも勝手な開発を禁じた森林法。

116P

平和と自然保護を求める米国人、他国の移民を受け入れるコスタリカの政策、それが相まってエコツーリズムが生まれ、コスタリカ自身が経済的に潤うようになった。このあたりはスイスとよく似てる。

P119

コスタリカの第38代大統領ロドリゴ・カラソフ氏  「熱帯雨林は現金収入になり80年代には26%までに減少。植林に乗り出し、その年から木材ではなく空気を輸出するようになりました」カネにはならない、他国の人を喜ばせる。人間も国家でも、このような国は尊敬され大切に扱われるだろう。

P121

コスタリカは自然エネルギー大国。地熱発電所をつくって温泉ができるのなら、温泉だらけの日本は地熱発電がいくらでもできるはずではないか。アイスランドでは日本の地熱発電の技術が生かされているし、コスタリカではずっと以前からの日本の技術が実用化されている。

経済産業省の研究機関のHPを開くと、日本で地熱発電をいきちんと開発すると今すぐ2千万キロワットの電力がまかなえると書いてある。原発20基分だ。政府は「日本に自然エネルギーは乏しく、原発をやっていくしかない」というが、末端の現場はそれがウソだと明言している。政府のエネルギー政策のまやかしを知った。それは福島の原発事故の1年前である。

P125

2015年気候変動条約第21回締結国会議(COP21)で生まれたパリ協定。気温の上昇幅を産業革命期に比べ2度以上低く抑えることが気候変動対策のカギだとした。この協定をまとめた事務局長はクリスティアーナ・フィゲーレスさんは、コスタリカに平和憲法をもたらしたフィゲーレス大統領とカレン夫人んも娘である。コスタリカは平和だけではなく地球環境の面でもリードしている。

P136

貧困と抑圧と戦乱であけくれる中南米後の地に、ここだけポツンと平和で民主的で心豊かな国が生まれたのか?それこの国に資源がなかったことだ。それゆえに人間が資源となった。

P144

日ごろ何を買うかは、その物産の背後にある何を支援するか、につながってくるのです。

しかし

P150

かっては日本のように平和で安全だったコスタリカがグローバルリズムによって中南米の標準に近づいたのだ。けっして天国ではないのだ。

P154

世界の平和を進めるうえで、日本がもっと積極的になって欲しい

P175

日本のように警官がデモを囲い込んで規制することいはない。してwこそそもそも警官が出動しない。デモは取り締まるものではなく、せいふへの反対行動をおおいに主張してこそ民主主義は保たれる、という考えだ。

P176

世界が平和になるためにはどうしたらいいのかを専門に研究し、平和を広めるリーダーを養成する大学院大学がコスタリカにある。国連平和大学だ。大学が目指すのはコスタリカの平和教育の方針と同じく三つの平和「自己との平和」「他社との平和」「自然環境との平和」だ。国連平和大学の創設の賛同、協力を結んだ42カ国のリストに日本の名は無い。

 

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