1月11日第13回スロー・シネマ・カフェin 「風の庭」 14名参加

第13回 スロー・シネマ・カフェ
 「トニーズチョコロンリー」上映
大人6人 中学生2人 小学生6人の計14名の参加でした。
当日参加のアンティマキさんのブログに紹介されました。
↓ 現豊田市旧稲武地区に移住。草木染めと焼き菓子の工房「アンティマキ」を開く。
チョコレート業界に立ち向かった男
【内容】「トニーズチョコロンリ―」とは、『アフリカの奴隷労働で作られたチョコレートを食べた罪』で自らを訴えたオランダ人ジャーナリストのドキュメンタリーです。

その映画は「現在は2002年 139年前に奴隷制度は廃止された。

だが私は『チョコレート産業』について書かれた本を読んだ

その本で、10万人の子どもたちがカカオ農園で働かされ賃金も得られず

逃げ出すことも許されない、環境を知った。」と始まります。

http://www.nagoya-fairtrade.net/?p=7472

  • 【日時】 2021年1月11日(祝月) 10~11時半くらい【会費】 お茶付き700円 ・小学生以下350円

    【定員】 15名まで(要申し込み)

    【場所】民家カフェ「風の庭」
    https://kazenoniwa.jp/

2021年2月23日(火祝)「遺伝子組み換えルーレット」上映会と 「河田昌東先生」による講演会開催

「遺伝子組み換えルーレット」上映会と「河田昌東先生」による講演会をします。

FBは →https://www.facebook.com/nicfoa.jp

お申込チケットフォームは ↓

https://ssl.form-mailer.jp/fms/04849010

託児申込は1月23日土井huzu@huzu.jpまで(未就学児対象)

ドキュメンタリー映画「遺伝子組み換えルーレット-私たちの生命のギャンブル-」上映会 & 河田昌東さん 講演会

2021年2月23日 (火・祝) 13:00〜16:00 (受付12:30)

知らずに食べてる? 違いを、知ってる? 遺伝子組換え食品と一昨年解禁されたゲノム編集食品…

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監督:ジェフェリー・M・スミス(87分 / 米国 / 2015年)

米国で起こっている遺伝子組み換え食品による健康被害—-。

この作品では医学、医療関係者、政府の食品安全審査に関わ

る研究者、自閉症やアレルギーに苦しむ子供の親たち、家畜

健康障害を扱った獣医など、多数の証言と科学的根拠(エビデ

ンス)からその実態を浮かび上がらせます。遺伝子組み換え問

題の専門家として国際的に著名なジェフリー·M・スミス氏

が制作した本作品は、米国で注目を浴びGMO食品の安全性を

問う議論を活性化し、米国のGMO反対運動に大きく貢献しま

した。遺伝子組み換え作物を米国から大量に輸入する日本で

暮らしながら家族の健康や食を取り戻す為に社会の食のシス

テムをどのように変えていけば良いのか考えましょう。

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講師 :河田昌東(かわた まさはる)

内容:「新たな遺伝子操作・ゲノム操作技術って何?」

分子生物学者。遺伝子組換え食品を考える中部の会代表。四日市

公害、チェルノブイリや福島の原発事故被災地の支援など多くの

社会運動に関わる。著書(共著含む)に『遺伝子組換えナタネ汚染』

(緑風出版)『チェルノブイリの菜の花畑から』(創森社)『チェルノ

ブイリと福島』など。名古屋市在住。

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▶︎会場/ ウィルあいち 愛知県女性総合センター

(愛知県名古屋市東区上竪杉町1番地)

1階セミナールーム1・2

★  託児あり【要予約1/23迄】ご予約 huzu@huzu.jp 土井まで

●地下鉄「市役所」駅 2番出口東へ徒歩約10分

●名鉄瀬戸線「東大手」駅 南へ徒歩約8分

●基幹バス「市役所」東へ徒歩約10分

●市バス幹名駅1「市政資料館南」北へ徒歩約5分

▶︎参加費/ ご来場される方 (上映&講演会) 定員:45名

● 一般:1,500円  (前売り,当日共) ● 高校生以下:無料

※お支払いは当日受付にて。

※定員になり次第締め切らせていただきます。

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オンライン講演会のみ    定員:300名

14:40〜接続開始! ZOOM 使用 (注 :  前半の映画視聴は出来ません!)

● 一般:    800円    ● 高校生以下 :無料

※入金締め切り2/19。お一人様づつお申し込みが必要です。入金確認後、

参加に必要なURLとパスワードを送信致します。ZOOM動作、インターネ

ット環境については予め各自でご確認の上、お申し込みをお願い致します。

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▶︎お申込み/チケットフォームQRコード

https://ssl.form-mailer.jp/fms/04849010657153

又は下記「お問合せ」にて受付中!

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【オンライン参加振込先】

振替口座 記号番号 00870-7-128460

なごや国際オーガニック映画祭実行委員会賛同

【他行からお振込の場合】

店名089 当座預金 口座番号0128460

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※ご来場の際は、マスクの着用をお願い致します。

又、新型コロナウィルスの感染状況によってやむ

を得ず会場開催が中止となり、オンライン講演の

みとなる場合があります。

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実行委員・当日ボランティア募集中!

環境、オーガニック、映画などに興味のある方、

ご連絡お待ちしています。

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お問合せ:なごや国際オーガニック映画祭実行委員会

nicfoa@gmail.com (近藤)

090-9902-0272 (内山) ※ショートメール可

Facebook  https://www.facebook.com/nicfoa.jp/

ホームページ   http://www.nicfoa.com/

主催:なごや国際オーガニック映画祭実行委員会

後援:名古屋市

協力:遺伝子組換え食品を考える中部の会

一般社団法人日本オーガニックフラワー協会

フェアトレードショップ風”s 野入店

Designed by 創作空間コア

2019年10月1日から販売が開始された「ゲノム編集食品」。
遺伝子組み換え食品とは違い、表示義務もないため、店頭に並んでいたとしてもまったく気付かない上、人体への悪影響がある可能性も否定できないといわれています。
そもそも「ゲノム編集」と「遺伝子組み換え」って何が違うのでしょう?
その違いと安全性について、考えてみたいと思います。
会場では感染予防をしますので、オンライン環境のない方は会場(45名定員)にご参加下さい。
託児も有りますので
ぜひ、若いお母さんやこれから身体を作っていく大切な学生の皆さんにも知って欲しいと思います。
ぜひお近くのご友人ご家族にご紹介よろしくお願いします。
また、随時ボランティアさんも募っています。どうぞ お気軽にお問い合わせください。

2021年1月30日(第5土曜日)だらっと憲法カフェ 10時~☆紅茶の時間 in 天白☆ 河田昌東さんのお話

2021年1月30日(第5土曜日)だらっと憲法カフェ 10時~☆紅茶の時間 in 天白☆ 河田昌東さんのゲノム編集トマトや、コロナワクチンなどのお話

★第5土曜日に開催しています★

詳しくは → ★1月30日第9回だらっと憲法カフェ

 

【参加費】 500円(フェアトレード紅茶・フェアトレードチョコレート付)

【定員】  10名(予約下さい)  【主催】 だらっと憲法カフェ

【申込】 フェアトレードショップ風“s 野入店 (土井ゆきこ)

Tel.090-8566-2638           Email. huzu@huzu.jp

 

2021年 新しい年が本当にうまれかわりますように!

本年もよろしくお願いします!

どい ゆきこ

2021年 新しい年が本当にうまれかわりますように…..

一人一人暮らし方を考え、自分のこうありたい世界を信じて

あきらめないで、行動していったら変化はあるはず。

クリキンディ

愛知県豊田市稲武から5分北の野入に来て4回目の冬を過ごしています。

ウィルあいち1Fにフェアトレード・ショップ風”s(ふ~ず)20年、

2016年6月から東区の正文館の2Fでフェアトレード・ショップ風”s正文館として4年間出店していました。

次世代へ引き継ぐことができ今は、名古屋市北区の事務所にてフェアトレードのチョコなど卸業務と、野入の民家カフェ「風の庭」にてフェアトレード・コーナーのフェアトレード・ショップ風”s野入店を運営、

稲武道の駅「どんぐりの里」にフェアトレード産品出店

設楽の「アグリステーションなぐら」にフェアトレード産品出店

そして民泊手伝いなどしています。

 

民家カフェ「風の庭」内

kazenoniwa.jp

フェアトレード・ショップ風”s(ふ~ず)野入店http://huzu.jp/

〒441-2512豊田市野入町越田和2-5

金(13~17時)

土日(10~17時)

営業12~3月頃迄冬期休業

 

 

 

 

「あさこはうす」に年賀状を!

以下転送です。

応援したいですね。全国から1万枚くらい届いたらニュースになるかも?!

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大間原発の建設計画で当初は多くの住民は反対しました。

でも、札束に負けて用地を手放してしまいました。

そんな中でもただ一人、熊谷あさ子さんは最後まで自分の土地を守り抜きました。

大間原発の用地は広大で130万㎡もありますが、ほぼ真ん中の1万㎡の

彼女の土地に「あさこはうす」を建てました。

今は娘さんの厚子さんがこの家を守っています。

「あさこはうす」に行くにはフェンスで囲まれた道路を通らなければなりません。

でも、人が通らなければこの道路を封鎖されてしまうかもしれません。

そうならないために「あさこはうす」に年賀状を出してください。

宛先は

〒039-4602 青森県下北郡大間町小奥戸396

「あさこはうす」

たった一人でも最後まで意志を貫いた女性に、あなたのエールを届けてください!

第13回 スロー・シネマ・カフェ in 民家カフェ「風の庭」 DVD上映会「トニーズチョコロンリー」

年あければ、バレンタイン商戦の季節って感じですね~
この時期は、フェアトレードを伝える機会だとも思っています。
知らないうちに誰かを犠牲にして暮らしている私たちの暮らしを
見つめ直す機会です。
今家が(地球が)火事になっているのに普通に生活している私たち
「私たちの家が燃えている」→動画 1分
毎月1回開催している
スロー・シネマ・カフェ in 民家カフェ「風の庭」のお知らせ
第13回 スロー・シネマ・カフェは
 「トニーズチョコロンリー」30分くらい ちょっと痛快でもあるDVD
【内容】「トニーズチョコロンリ―」とは、『アフリカの奴隷労働で作られたチョコレートを食べた罪』で自らを訴えたオランダ人ジャーナリストのドキュメンタリーです。

その映画は「現在は2002年 139年前に奴隷制度は廃止された。

だが私は『チョコレート産業』について書かれた本を読んだ

その本で、10万人の子どもたちがカカオ農園で働かされ賃金も得られず

逃げ出すことも許されない、環境を知った。」と始まります。

詳しくは → http://www.nagoya-fairtrade.net/?p=7472 

  • 【日時】 2021年1月11日(祝月) 10~11時半くらい (今月は第2週月です)【会費】 お茶付き700円 ・小学生以下350円
     
    【定員】 15名まで(要申し込み)  
         前日17時までにお申込下さい。 【場所】民家カフェ「風の庭」       
         https://kazenoniwa.jp/   

生産者を訪ねる旅 振り返り ネパールのNGO団体『マハグティ』2003/8/17 No.98 風のたより98号

2003/8/17 No.98 風のたより98号

■ ネパールのフェア・トレード生産者を訪ねて…

今回8月6日夜中関西空港出発~16日早朝帰国、10日間ネパールに滞在して、日本 のフェア・トレード団体『ネパリ・バザーロ』の生産者団体の人々に出会うことが 出来ました。 『ネパリ・バザーロ』は、1992年から母体となるNGOベルダレルネーヨ(ネパール の女性の自立と子どもの育成支援の会)のフェア・トレード部門として活動してい ます。風”sはその4年後1996年にオープンしました。

『ネパリ・バザーロ』のパンフレットは、始め手書きのものでした。段々に発展し て今はVol.8でA4サイズ51ページに成長、ネパール一国に絞り丁寧にフェア・ト レードの糸を紡いでいる団体です。今回の旅行でそのことを確かめることができま した。手・間・暇かけての製品、手・間・暇かけての商品開発と継続。小さな団体 を一つ一つ育てて行く、「ゆっくりでしかできない仕事」であるフェア・トレード の現実に触れることができました。

■ パンフレットの奥の世界が見えました!

以前から見慣れたパンフレットが、今回の旅行の後で見てみると奥行きと広がり、 整然としているとは言えない現場ではあるけれど、周りの緑ある風景、心のつなが り、出会いの嬉しさ、こんなにも幸せな気持ちになるとは思っていなかった。嬉し いのです。この人、私と会った人、この工場は私が見た現場。

一つ一つの商品につ いてお客様に語ることが出来る。そして仕事を待っている人につながって行く手応 えを感じることが出来る予感が嬉しい。 はじめにネパールでもっとも古いNGO団体『マハグティ』の事務所を訪ね、ス タッフの案内で「トゥルシ・メハール・アシュラム」に車で出かけた。若き日をマ ハトマ・ガンジーと共に過ごしたネパール人、トゥルシ・メハール氏が最低辺の女 性とその子ども立ちの避難所として開いた所です。

■ 訪問1日目 アイピローはここで作られていた…

『ネパリ・バザーロ』の人気アイテム! 「洋服を作ったあとなどの端切れで何か作 れないか?」ということで生まれたタマとポチと名付けられたアイピローは、中に 亜麻の実100%。だから沈静作用などの作用で目の上に置くと「らく~」になる し、ちょっと置いているだけで愛らしい。すぐ仲良しになりそうな縫いぐるみで す。

プレゼントにも大人気。プレゼントする機会毎に買いに来て下さるお客様も老 若男女問いません。 この人気商品が作られているところに行く! と聞いてわくわくしました。 赤煉瓦造りの中庭を囲み建てられた2階建ての建物の各部屋では、ミシンで縫った り、織ったり、型染めをしていたりしていました。 窓から見える景色は、緑・緑・緑の部屋のなかでミシン3台、奥の裁断机での作業 の他、首のところなどの手での縫いつけ作業もしていました。「顔の表情のところ が難しい」と言っていました。

■ 常に頭を回転させ…よりよい商品作りと商品開発

『ネパリ・バザーロ』の担当者は品物を手に、注意事項など伝達していました。 現地の生産者&フェア・トレード団体~日本のフェア・トレード団体~風”sなどの 日本の小売店へと手渡された商品は、時にお客さまよりクレームを頂きます。

それ を日本のフェア・トレード団体通じて現地の生産者に伝え、よりよい商品を育てて ゆきます。『ネパリ・バザーロ』代表土屋春代さんは、年に4~5回現地を訪れて は、しっかりコミュニケーションを取りながら商品開発という仕事もこなします。

■ 1927年に生まれた『マハグティ』はガンジーの思想のもと

… 創設者トゥルシ・メハール氏自身貧しい生活をしていた人で、少年時代から貧しい 人たちへの優しい目と、社会の悪に反対する心を持っていた人だそうです。

以下「マハグティ」の紹介は「VERDA Vol.6」より 1972年に、夫に捨てられ生活手段を無くした女性や寡婦など、最底辺の 女性と子ども立ちの避難所として「トゥルシ・メハール・アシュラム」 を開きました。

そこでは技術を身につけ仕事を持つことが他者の支配か ら逃れ、自立する道であるというガンジーの思想のもと、機械や糸紡ぎ の技術指導が行われており、その販路開拓と「アシュラム」の資金づく りを目指して、1984年、マーケティングのNGO「マハグティ」を誕生さ せました。

「マハグティ」は市場を見つけることができず厳しい生活を強いられて いた遠隔地の生産者の調査も進め、地方の伝統技術を応用しダカ織り、 アローなどの製品をいち早く開発、商品化した功績は多大なものがあり ます。「マハグティ」では、アシュラムや他の訓練所で技術を習得した 女性たち30人が織り、染め、縫製などに分かれてきびきびと楽しそうに 仕事をしています。

■ 食堂・寮・学校・医療施設など…

中庭を囲んで建てられた仕事場の赤レンガの2階建て建物の他に、食堂があり、医 療の建物、寮、小さな子たちの学校など設備が整っています。

とはいえ私自身から 見たら、ベッドしかない自分の領域、「つらいな~」という実感ですが、現実は住 むところもままならぬ人にとってこの「アシュラム」は、衣食住が保証され、2年 間の職業訓練を受け、仕事の販路先に「マハグティ」があるという心強さマハト マ・ガンジーさんの精神が受け継がれたこの「アシュラム」が存在することは素晴 らしい。販路を担当している「マハグティ」から日本でもいくつかフェア・トレー ド団体が仕入れて販売しています。

■ 「マハグティ」に向かうタクシーでは歌う運転手

なんと陽気に歌うのです。はじめはタクシーブギとか歌って、通訳して下さった 『ネパリ・バザーロ』男性スタッフが聞いたところちょっと自分で作って歌ってい る所もありとか。 次なる曲はネパールでは大変ポピュラーな曲「レッソン・ピリリー」とかいう曲で 絹のすれる音という意味だそうです。

そのスタッフも知っていて以前訪れたところ で子どもたちが歌ってくれたそうなので、彼も運転手と一緒に歌っていた。 私は いい曲だな~、聞いたような~~とず~~っと気になっていたら、翌日ふと思い出 した! そうだ! 中根麻衣さんの「愛はどこに」と同じ曲だと思い出した。

今年の3月に麻衣さんのとっても素敵なコンサートを聴き、そのことは風のたより 87号でお伝えしましたね。このことはすっきり、そして嬉しくてしかたない出来 事でした。 今回で同行したGAIAの会のメンバーさちこさん(実はネパールの人にネパールの名 前を付けてもらいました。プルマヤさんと)も麻衣さんのコンサートは一緒だった ので、思い出した後は互いに大喜び、彼女はネパールでCDも買いました!

河田さんの新型コロナについての考察~長周新聞=いかなる権威にも屈しない人民の言論機関より~

2020年5月に河田先生が

新型コロナウィルスについて書いたもの

新型コロナ・パンデミックの生物学的考察――遺伝子組み換え情報室代表・河田昌東

かわた・まさはる 1940年秋田県生まれ。東京教育大学理学部卒、名古屋大学理学部大学院博士課程満了、名古屋大学理学部助手。専門は分子生物学、環境科学。退職後は、四日市公害や三重県藤原町(現・いなべ市)のセメント公害、台湾、韓国、中国、フィリピンなど海外の公害調査や裁判支援。1990年からはチェルノブイリ原発事故被災者の救援活動、現在は福島原発事故被災地の調査と支援活動にも携わる。「遺伝子組み換え情報室」代表。

 

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■はじめに

 

2019年11~12月に中国武漢で発生し、2020年1月以降世界的に広がった新型コロナ・ウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大による政治的・経済的混乱は今後の世界のあり方に大きな影響をもたらすだろう。この度のコロナ・パンデミックは近代における人間と自然の関係のあり方が一因との意見も出始めている。ここでは、この新型コロナ・ウイルスが生物学的に見てどのように発生し、人間の社会に浸透するようになったかを考察し、ウイルスと人間との関わりについて考える。そのためには、これまでに世界で行われた膨大な数のコロナ・ウイルス・ゲノムの構造解析が大きな手段になる。

 

■コロナ・ウイルスの特徴

 

コロナ・ウイルスは大きく分けて4つのグループ(α、β、γ、δ)に分けられる。人や豚など哺乳動物に感染するのはαとβで、γとδはヒヨドリ等主に鳥類に感染することが知られている。γコロナの一部は哺乳類にも感染する。

 

今問題になっている新型コロナ(SARS-CoV-2)はβコロナに分類される(1)。α型とβ型コロナ・ウイルスはヒトの呼吸器や咽頭や肺、消化管の表面の粘膜細胞に感染する。それは、これらのウイルスが感染する際にウイルス表面の突起(Sスパイクコロナの名称の由来)が認識・結合する相手細胞の表面にある受容体タンパク質(ACE2:アンジオテンシン変換酵素2)が沢山あるからである。その結果、感染すると肺炎になったり下痢を伴う症状が出る。マスコミでは肺炎の感染対策にマスクや手洗いばかり勧められるが、ヒトの便や尿にもウイルスが存在し、トイレや下水道が感染拡大の原因であることも分かってきた(2、3)。

 

ウイルスには動植物だけでなく細菌に感染するものまで極めて多く存在し、その遺伝子(ゲノム)はDNAもRNAもある。

 

新型コロナSARS-CoV-2の属するSARSコロナ・ウイルスの遺伝子は一本鎖RNAで、その大きさは約3万個の塩基(A、G、C、U)からなる。因みにインフルエンザ・ウイルスRNAの塩基数は約1万3400個、HIVの遺伝子は同じく一本鎖RNAで9749個の塩基からなる。人の癌ウイルス(SV40)の遺伝子は二本鎖DNAで5200塩基対しかない。SARS-CoV-2の遺伝子はRNAウイルスの中でも最も大きく、表面の突起蛋白質(S)や殻蛋白質(E、M)だけでなく、様々な機能を持つ29種類もの蛋白質を作ることが出来る。その中にはSARS-CoV-2の感染力の強さの基になるものもある。例えばORF6という遺伝子が作る蛋白質はヒト感染細胞がウイルスに対する抗体を作るのを妨害する働きがある(16)。その結果、新型コロナSARS-CoV-2に感染しても免疫が出来にくく再感染し、感染履歴があっても抗体検査では陰性になることがある。従って抗体検査で感染者数を正確に知ることは出来ない。

 

またNSP1遺伝子が作る蛋白質(nsp1)は細胞内のタンパク質合成に必要な40sリボソームに結合し、感染細胞のタンパク質合成を妨害してその働きを低下させるが、自らの増殖に必要な蛋白質合成の活性は維持したまま増殖する(4)。

 

更に驚くべき機能もある。遺伝子NSP14が作る蛋白質(nsp14)はRNA分解酵素だが、自身のRNAゲノムを増殖する際に間違った塩基が入ると、別の遺伝子NSP10が作る蛋白質(nsp10)と協同でその部分を分解し正しい塩基を挿入する働きがある(8)。このようにSARS-CoV-2は構造タンパク質以外に非構造タンパク質(NSP)を16種類、修飾タンパク質(アクセサリー蛋白質という)を9種類も持っていて、自らの感染・増殖に必要な様々な機能を備えている。その中には構造は分かってもまだ機能の未解明な蛋白質も数種類ある。これに比べればヒトインフルエンザ・ウイルスは構造蛋白質も含めて八種類の遺伝子しか持たない(5)。こうしたSARS-CoV-2ウイルスの特長を見る限り、インフルエンザ等の小型のゲノムを持つウイルスとはその構造と機能において大きな違いがあると考えるべきである。

 

■SARS-CoV-2の由来

 

新型コロナ・ウイルス(SARS-CoV-2)がどこから来たのかについて、中国の軍事研究所など根拠のない憶測も含め様々な説が流布されているが、これまでのゲノム解析からは、かつて大流行したSARS(重症急性呼吸器性症候群)とMERS(中東呼吸器症候群)の延長上にあることは明らかである。このどちらもβコロナに属しヒトに対する重篤な感染症をもたらした事で有名である。

 

SARSコロナ・ウイルス(SARS-CoV)は2000年に中国広東省で発生、世界32か国に感染が拡大し2003年7月にWHOによる収束宣言が出るまでに急性呼吸器症候群により世界で8098人が感染、774人が死亡したとされる(6)。そのほとんどは研究所や病院での院内感染で、日本国内での感染者は出なかった。SARSの汚染源はコウモリの一種、キクガシラコウモリと考えられている。

 

キクガシラコウモリ

その10年後の2012年に新たなコロナ・ウイルスによる急性呼吸器感染症がサウジアラビアやサウジ首長国連邦で発生し中東地域を中心に広がった。この感染症はMERS(Middle East Respiratory Syndrome)と呼ばれた。現在も未だ感染は収まっていない。WHOによれば2019年11月までの感染者数は世界27か国で2494人、死者は858人である(7)。MERSの死亡率は極端に高い。感染源はヒトコブラクダと考えられている。

 

今回、世界を恐怖に陥れている新型コロナ・ウイルス(SARS-CoV-2)は2019年12月に中国湖北省武漢で発生して瞬く間に世界中に広がり、2020年5月6日現在、感染者数は350万人、死者数は25万人を超えたが、まだ収束の気配はない。これまでに発生したSARSやMERSとは比較にならない規模になっている。その原因が何かが大きな問題である。

 

人に感染するβ-コロナ・ウイルスの仲間がコウモリに由来する、というのはこれまでの研究でほぼ一致した考えである。SARS-CoVウイルスはほぼ世界中のコウモリから検出される。SARS-CoVウイルスは突然変異により多くの種類が存在する。同じ洞窟の中のコウモリに数十種類SARS-CoVが存在し、同一個体が複数のウイルスを保持する例もある。その結果、これらのウイルス同士が同じ固体内で遺伝子組換えを起こし、更に多様な種類のウイルスが発生・進化する。SARS-CoVは遺伝子同士の組換えを起こすが、同じ一本鎖RNA遺伝子のインフルエンザ・ウイルスの遺伝子は組換えをしない事が分かっている(17)。従って本来、コウモリ体内にいたコロナ・ウイルスが突然変異を起こし、又は違う系統のウイルスどうしで遺伝子組換えを起こし、ヒトに感染するようになった可能性が高い。

 

しかし今回のコロナ・パンデミックの原因になったSARS-CoV-2ウイルスの起源についてはまだ不明の点がある。ゲノム解析の結果ではSARS-CoV-2のゲノムの96%は中国の雲南省のコウモリと一致する。しかし最も重大な点でこのコウモリから直接人間に感染したとは考えられない、という。その原因はこのウイルスがヒトの細胞に感染する際の突起(コロナ)の蛋白質(s)がヒト細胞のウイルス受容体ACE2とは結合できない構造だからだ(9)。

 

ヒトACE2と結合できる突起を持つSARS-CoVウイルスは、鎧のような鱗を持つ哺乳類センザンコウから見つかっている。しかし、そのSARS-CoVウイルスのゲノムと問題のSARS-CoV-2のゲノムとは90%しか一致しないという(9)。このことから問題のSARS-CoV-2ウイルスはコウモリとセンザンコウを介して、互いにウイルス同士が体内で交配して出来たものと考えられる。

 

センザンコウ

しかし最近、これまでに蓄積された膨大な量のコロナ・ウイルス・ゲノムの解析から、現在問題になっているSARS-CoV-2は既に1984年頃にはコウモリで発生しており、これまで何らかの形で潜伏していた可能性がある。それがセンザンコウなど他の動物にも転移していたのではないか、と指摘する論文が発表された(10)。

 

新型コロナ・ウイルス(SARS-CoV-2)は中国の武漢が発生源だという説が主流だが、最近、ほぼ同じころ(2019年12月はじめ)、フランスで既に発生していた事が分かった(CNN:2020年5月5日)。パリ北郊外のセーヌサンドニ県の病院の昨年12月2日から今年1月16日までインフルエンザの症状で入院していた患者の保存血液を最近分析した結果、アルジェリア生まれのこの男性の血液から新型コロナ・ウイルス(SARS-CoV-2)の陽性反応が出た、という。この男性は長年フランス在住で中国への渡航歴もつながりもなかった。もしこれが事実なら中国武漢での感染発生とほぼ同時期にフランスでも発生していた事になり、感染は既に広がっていた可能性がある。

 

いずれにせよ、コロナ・ウイルスは今なお進化の途上にあり、感染者の体内に抗体が出来て勢いが衰えても何時か又新たな形で登場し人類を脅かす可能性は残る。5月9日現在、GenBankに登録された新型コロナ・ウイルス(SARS-CoV-2)のゲノムの数は世界全体で2434種類だが(12)、大きく分けて3つのグループに分類される(13)。

 

グループAは中国のコウモリと塩基配列が96・2%同じで、最初に発生したグループと位置付けられた。そこから発生し、突然変異で新たにBとCグループが出来た。Bグループは中国国内でAの突然変異で発生したと思われ中国でも多数の患者が発見されているが、そこから日本や韓国、台湾など東アジアで蔓延したグループだが、少数ながらアメリカ、カナダ、メキシコでも検出されている。CタイプはBタイプが更に突然変異を起こして出来たと思われ、イタリアやフランス、スペイン、ドイツ等ヨーロッパで蔓延したグループである。これが更にカリフォルニアやブラジルにも拡散したタイプである。このウイルスは全ゲノム(3万塩基)のうち、年間平均25・9個が突然変異を起こし、現在もなお進化を継続中である(14)。

 

突然変異は当然ランダムに起こるが、ゲノム解析からは突然変異の頻度の高い場所と殆ど突然変異を起こさない場所があることが分かる。突然変異がウイルスの感染や増殖に不都合であれば当然、死滅して消えてしまうが、突然変異が起こっても生存に不都合でなければそのまま後代に受け継がれる。ヒトへの感染に必要な突起(S)遺伝子は当然そのまま継続する。この新型コロナ・ウイルスのゲノムは他のRNAウイルスや2002年に起こったSARSウイルスに比べ突然変異の速度が遅いと言われている(15)が、その原因は恐らく先に述べたようにゲノムRNA増殖の際、都合の悪い塩基が入った場合にそれを削除して正しい塩基を入れるNSP14遺伝子のような機能を持つからだと推定される。こうしたゲノム解析による突然変異の追跡はコロナ・ウイルスの感染経路の解明や、対策に必要なワクチンの製造にとって重要な意味をもつ。

 

■ウイルスの進化―生物と無生物の間

 

救急搬送された新型コロナ感染者を治療する医療スタッフ(フランス西部レンヌ)

通常、ウイルスは細菌や動植物の遺伝子の一部が自己増殖機能を維持したまま脱落して発生した、と考えられている。ウイルスは細胞と違って自らのDNAやRNA等の遺伝子を包む外殻や感染に必要な突起蛋白質などを合成する為に必要な蛋白質合成装置を持たないため、他の細胞に侵入してその機能を利用し増殖する。これが感染である。

 

ウイルスは生命誕生の直後から細菌や動植物の細胞から離脱し、時には病原性を獲得して宿主細胞を殺すようにもなった。細菌に寄生するウイルスはバクテリオファージ(略してファージ)と呼ばれている。最近の研究により、これらウイルスやファージもまた進化の途上にあり、環境変化に応じ適応していることが明らかになった。即ち、ウイルスは絶滅出来ない存在だという事実を我々は認識する必要がある。

 

カリフォルニア大学の研究者ら(11)は世界中の大気中や陸上、水中、動植物・ヒトの腸内など30種類の環境中の細菌に寄生している大型ファージのゲノムを集め解析した。その数は351種類に上る。中には遺伝子の大きさがDNAの塩基対の数にして73万5000にも上るファージもあった。これらの巨大ファージ(ウイルス)は通常は増殖の為に細胞内で利用する蛋白質合成工場のリボソームや、DNA、RNAの遺伝コード(暗号)をアミノ酸に変換するための道具である転移RNA(t-RNA)の遺伝子を持つものもあった。

 

更にファージが感染した細菌がそれを記憶して退治するために持っているCRISPRシステムを持つファージさえあった。CRISPR-Cas9は細菌がファージの侵略から身を守るために獲得した免疫機構である(注:現在、これを利用してゲノム編集が行われている)。これをファージ自身が持ち、他のファージをやっつける働きをしているらしい。

 

研究者らはこの蛋白質にCasφと名付けた。これはほとんどウイルスと細菌の中間で生物と無生物の中間的存在といえよう。これらの巨大ファージの多くはヒトの腸内細菌から見つかっている。日本人の体内からも検出された。これらが病原性を持たないから我々はこれらのファージと共存している事になる。

 

新型コロナ・ウイルスはコウモリの体内では病原性を発揮せず共存しているが、ヒトに感染した途端に重篤な病原性を発揮した。我々は日常的に様々なウイルスやファージと共存しながら時には病原性を持つ相手と闘っている事になる。夏に流行する咽頭炎やプール熱、膀胱炎など風邪の原因になるアデノウイルスは二本鎖DNAのゲノム(塩基対3万6000個)を持ち現在52種類が知られている。

 

しかしこのウイルスの近縁種アデノ・アソシエテド・ウイルス(AAV)は病原性を持たずヒトに感染しても何も起こらない。AAVは現在100種類以上知られており、我々のほとんどは感染済みでこれに対する抗体を持っている(18)。

 

このようにウイルスがたまたま病原性を持てば我々にとって脅威となるが、病原性のないウイルスも含めれば我々はいつもウイルスに囲まれて暮らしている。ヒトも他の生物もウイルスと共存して進化してきたのである。それが環境破壊や生活環境の変化に応じて予期しない接点を持ち、あるいは病原性獲得により人間社会にとって脅威となるだけのことだと認識する必要がある。

 

■最後に

 

この度はたまたま新型コロナ・ウイルスの感染が短期間に世界的規模に広がりパンデミックを起こした。しかし、他方で同様な病原性細菌による感染症で多くの死者が出ていることも忘れてはならない。

 

新型コロナ感染が世界一の規模になったアメリカでは、現在、抗生物質耐性菌(細菌の薬に対する抵抗力が高くなり、抗生物質が効かなくなった耐性菌)の感染が広がり大きな問題になっている。アメリカ合衆国疾病予防管理センター(CDC)の2019年11月の報告では現在、抗生物質耐性菌の感染患者数は年間280万人、年間死亡者は3万5000人に上っている(19)。

 

日本でも抗生物質耐性菌の感染による年間死亡者数が8000人との調査が2019年12月5日に初めて報告された。報告したのは現在コロナ騒動で活躍中の国立国際医療研究センターである(20)。

 

今後、抗生物質耐性菌は世界規模に広がり、このまま放置すれば2050年には世界全体の耐性菌による死者数は年間1000万人にもなる、との報告もある(21)。原因は病院や畜産、漁業や農業の分野における抗生物質の不必要なまでの大量な使用に加え、グリフォサートなどの農薬使用が抗生物質耐性菌の増加を進めている、という論文も出た(22)。

 

こうした現実は、いずれもこれまでの経済優先の社会がもたらしたものであり、新型コロナ同様そのつけを今、我々が払っていると考えるべきである。このまま放置すれば事態は更に深刻化するのは目に見えている。この機会に改めて我々が目指すべき社会の在り方を科学的事実に基づき考え直すべきではないか。(了)

 

 

【文献】
1)Jie Cui , Fang Li and Zheng-Li Shi: Origin and evolution of pathogenic coronaviruses. Nature Reviews Microbiology vol17, p181 (March 2019).
2)Yu-Han Xing et.al :Prolonged viral shedding in feces of pediatric patients with coronavirus disease 2019. Science Direct. (in press). March 25,2020
3) Wei Zhang et.al. Molecular and serological investigation of 2019-nCoV infected patients : implication of multiple shedding routs. : Emerging Microbes & Infections. 2020. Vol9: http://doi.org/10.1080/22221751.2020 1729071.
4)Tomohisa Tanaka et.al. Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus nsp1 Facilitates Efficient Propagation in Cells through a Specific Translational Shutoff of Host mRNA : Journal of Virology; p11128. Vol.86 Number20 (October 2012).
5)Jhon W.McCauley and Brian W.J.MAHY: Structure and function of the influenza virus genome.: Biochemical Journal (1983). Vol.211.p281-294.
6)厚生労働省ホームページ:SARSの発生状況について。
7)厚生労働省ホームページ:中東呼吸器症候群について。
8)Mickael Bouvet et.al: RNA3‘-end mismatch excision by the severe acute respiratory syndrome coronavirus nonstructual protein nsp10/nsp14 exoribonuclease complex. : PNAS vol.109, No24.p9372 (June 12,2012)
9)Tao Zhang, Qunfu Wu and Zhigang Zhang: Probable Pangolin Origin of SARS-CoV-2 Associated with the COVID-19 Outbreak: Current Biology vol.30, p1346 (April6 2020).
10)Maciej F. Boni et.al: Evolutionary origins of the SARS-CoV-2 sarbecovirus Lineage resemble for the COVID-19 pandemic.: Preprint bioRxiv. doi.https://doi.org/10.1101/2020.03.30.015008
11)ScienceDaily(February 12,2020):Huge bacteria-eating viruses close gap between life and non-life. Large bacteriophages carry bacterial genes, including CRISPR and ribosomal proteins.
12)NCBI Resources: Gen Bank
13)Peter Forster et.al: Phylogenetic network analysis of SARS-CoV-2 genomes: PNAS vol.117, No.17,p9241(April 28, 2020).
14)国立感染症研究所・病原体ゲノム解析研究センター:「新型コロナウイルスSARS-COV-2のゲノム分子疫学調査」(2020年4月27日)。
15)Yong Jia et.al: Analysis of the mutation dynamics of SARS-CoV-2 reveals the spread history and emergence of RBD mutant with lower ACE binding affinity.: bioRxv preprint doi:
https://doi.org/10.1101/2020.04.09.034932.
16)Matthew Friedman et.al: Sever Acute Respiratory Syndrome Coronavirus ORF6 Antagonizes STAT1 Function by Sequestering Nuclear Import Factors on the Rough Endoplasmic Reticulum/Golgi Membrane: Journal of Virology: vol 81.No18. p9812(Sept.2007).
17)Shuo SU. et.al : Epidemiology, genetic Recombination, and Pathogenesis of Coronaviruses. : Trends in Microbiology, vol.24.No.6.p490 (June 2016).
18)Matthew D. Weitzman and R.Michael Liden: Adeno-Associated Virus Biology (2011).
19)Antibiotic Resistance Threats in The United States(2019): The U.S. Department of Health and Human Services. Centers for Disease Control and Prevention.
20)MRSA菌血症とフルオロキノロン耐性大腸菌血症で年間約8000名が死亡:国立国際医療研究センター(2019年12月5日)
21)Jim O’Neil: Tracking Drug-Resistant Infections Globally: Final Report and Recommendations; The Review on Antimicrobial resistance (May 2016)
22)Brigitta Kurenbach et.al: Agrichemicals and antibiotics in combination increase antibiotic resistance evolution: Peer Journal, DOI 10.7717/peer.5801(Oct.12 ,2018).

 

 

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共同声明 「 ゲノム編集GABA トマトの市場流通に反対する!」 賛同団体募集

『先週12月11日金曜日に、ゲノム編集トマトの
届け出が厚労省で受理されました。しかも
このトマト、農薬とセットでお試しに無料
配布するそうです。今後知らない所で知ら
ぬ間に、交配が進んで、ゲノム編集の種苗
が広がる恐れがあります。』

とタネを守る運動をしている人からメールがきました。

==================
> 賛同団体募集 共同声明「ゲノム編集GABAトマトの市場流通に反対する!」
>
> 2020年12月11日、厚生労働省はゲノム編集で遺伝子を改変したGABA トマトの流通を認める「届け出」を受理しました。アメリカで流通が認可された高オレイン酸大豆(油)に次ぐ、世界で2番目のゲノム編集食品の商品化を認めるものです。
>
> このゲノム編集GABAトマトの安全性には大きな問題があり、本来なら食品安全委員会における安全審査が必要であるにもかかわらず、届け出だけで商品化を認めることは消費者の健康を守るべき厚生労働省がその義務を放棄し、開発企業の利益を優先したと考えざるを得ません。
>
> 今回の届け出認可は早急に解除し流通を止めるべきであると考え、私たちは共同声明への賛同を呼びかけます。
>
> =================================
> 「ゲノム編集GABAトマトの市場流通に反対する!」共同声明に賛同する団体を募集しています。
>
> 共同声明の文案は、下記から閲覧・ダウンロードできます。
https://drive.google.com/file/d/1JSp9ftwH377qEsLtN7_pz38TSev5LDLh/view?usp=sharing
>
> この声明に賛同する団体は、下記URLのフォームに必要事項をご記入ください。
https://forms.gle/DqDSFZ6owfrdZZ4s5
>
> フォームを利用できない場合は、下記の項目をメールでお送りください。
>
> 団体名
> 所在地(都道府県)
> 連絡用メールアドレス
>
> 送信先:info@biodiversity-information-box.com
>
> ※記入された情報等については、個人情報保護法に則り適切に管理します。また、有償無償を問わず、第三者に情報提供することはありません。
>
> ——————————————————-
> 第1次〆切り:2020年12月23日 20:00
> 第2次〆切り:2021年 1月15日(暫定)
> ——————————————————-
>
> 【呼びかけ団体】
> 遺伝子組換え食品を考える中部の会
> 【賛同集約】
> バイオダイバーシティ・インフォメーション・ボックス
info@biodiversity-information-box.com共同声明
ゲノム編集GABA トマトの市場流通に反対する!
厚生労働省は届出受理の根拠を明らかにせよ
2020 年12 月11 日、厚生労働省はゲノム編集で遺伝子を改変したGABA トマトの流通を認める
「届け出」を受理した。アメリカで流通が認可された高オレイン酸大豆(油)に次ぐ、世界で2 番目の
ゲノム編集食品の商品化である。このGABA トマトの安全性には大きな問題がある。本来なら食品安
全委員会における安全審査が必要であるにもかかわらず、届け出だけで商品化を認めることは消費者の
健康を守るべき厚生労働省がその義務を放棄し、開発企業の利益を優先したと考えざるを得ない。

 

今回
の届け出認可は早急に解除し流通を止めるべきである。
(1)GABA トマトの安全性について
このGABA トマトは、筑波大学の江面浩教授らが開発したものである。江面教授はこのトマトの発売元であるサナテックシード社の取締役最高技術責任者でもある。

血圧降下作用のあるGABA(γ-アミノ酪酸)はトマトの青い状態の時には高濃度に含まれているが、熟してくるにつれて分解酵素が働き濃度が低下する。江面教授らはゲノム編集酵素CRISPR Cas9 を使ってこの分解酵素の遺伝子を破壊し、熟してもGABA 濃度が低下しないように改変した。

 

江面教授らの論文によれば1、このゲノム編集の際には細菌由来のCas9遺伝子の他に抗生物質カナマイシン耐性遺伝子とカリフラワーの病原ウイルスであるカリフラワー・モザイク・ウイルスのCaMV 遺伝子を同時にトマトの細胞に注入し、細胞の遺伝子の一部に取り込ませている。

 

ゲノム編集が成功した細胞の選別を目的に、100mg/L という高濃度のカナマイシンを培養液に入れてゲノム編集細胞を増殖させている。

したがって、このGABA トマトの遺伝子には当然Cas9 遺伝子とカナマイシン耐性遺伝子、CaMV 遺伝子が組み込まれている。

これらはいわゆる外来遺伝子であり、本来なら遺伝子組換え作物と同様に食品安全委員会の安全審査を受けなければならない。
ゲノム編集食品に関する法規制では「届け出だけでOK」となるのは外来遺伝子が含まれないものに限る、とされている。

しかし江面教授らの論文や、この度、サナテックシード社から厚生労働省に提出
された説明書類には「外来遺伝子の削除やその根拠データ」については一切述べられていない。
このままゲノム編集GABA トマトが市場に流通し、消費者が食べるとどうなるか。現在、アメリカはじめ日本でも抗生物質耐性菌の蔓延による大量の患者の死亡が大きな問題になっている。

 

遺伝子組換え大豆やトウモロコシ、ナタネ等に含まれる抗生物質耐性遺伝子が、体内の腸内細菌に乗り移る「遺伝子の水平伝達」が一因、と指摘されている。ゲノム編集GABA トマトが一般家庭の食卓に上がれば、この被害はさらに大きくなり、消費者の健康が脅かされることになる。
1Efficient increase of γ-aminobutyric acid(GABA) content in tomato fruits by targeted mutagenesis: Satoko Nonaka, Chikako Arai,
Mariko Takayama, Chiaki Matsukura and Hiroshi Ezura. Scientific Reports 7:7057 DOI:10.1038/s41598-017-06400-γ Published
online; 01 August 2017.
(2)「届け出認可」の欺瞞
この度GABA トマトの「届け出」認可にあたっては、厚生労働省薬事・食品衛生審議会による「事前相談」が行われた(2020 年12 月11 日)。この会合は非公開の秘密会合で、どのような議論があった
かが全く分からない。

 

この事前相談会に提出された資料に基づき、審議会はゲノム編集GABA トマト
について「外来遺伝子が含まれず安全審査は不要」との結論を出した。この事前相談会が事実上の安全審査を行ったのである。

しかし前述のように、厚生労働省が公開した企業からの提出資料にはどこにも
外来遺伝子に関する記載がなく、もちろん除去したという証拠も示されていない。事前相談会は根拠もなく外来遺伝子が含まれない、と断定したのか。もし資料が提出されたなら公開すべきである。

 

口頭での説明があったかもしれないが非公開であり、第三者がそれを検証することは出来ない。こうした「事前相談会」なる曖昧な会議が、ゲノム編集食品の事実上の安全審査を行うことになるのは極めて危険である。

こうした認定制度は早急に廃止し、遺伝子組換え食品同様の安全審査を義務付けるべきである。
ちなみにEU 加盟国ではゲノム編集食品も遺伝子組換え食品同様に安全審査と表示を義務付けている。
(3)サナテックシード社の販売戦略の問題
事前相談会が届け出OK との結論を出した同じ日に、サナテックシード社は厚生労働省に届け出を行い厚生労働省は「届け出を受理」した。

 

この同じ日に、同社はホームページ上にゲノム編集GABA トマトの市場流通について広報した。

 

それによると、当面トマト自体を市場には出さず、ゲノム編集GABAトマトの苗を家庭菜園用に自分で栽培して食べることを認めた者だけに無料配布するという。

 

その際、応募者に対して厳しい審査を行い、同意書を提出させて同社のオンライングループに入会した者だけに苗を送る。

 

当然、ゲノム編集GABA トマトを食べた結果についても、血圧が下がったかどうか等の質問があるはずで、これは事実上の人体実験である。

 

本来、食品の安全性については動物実験や成分分析などの安全性に関する検証が事前に必要であるにもかかわらず、ゲノム編集は突然変異と同じだ、という詭弁がこうした異常な流通システムを生み出した。
我々は消費者に対し、こうした異常な、かつ安全性が証明されていない農産物の流通に関与しないように強く提言する。
2020 年12 月15 日