今日1月17日のニュース
地震切迫度 全国31の活断層 阪神・淡路大震災直前と同程度以上
こんな日本列島に原発推進なんてありえないです!
ゆっころんも2回 送りました。専門的なことはわからなくっても
40年寿命の設計を20年~30年と伸ばすなんてありえない。
電化製品だって、部品がなくなるし、まして原発の機械でメンテナンス作業や修理に手の届くところばかりか疑問だし、3・11のあった日本の政策で原発推進なんてありえない。
一人でも多く、コメントしよう!
枝広さんのMLより
[enviro-news 2858] 原発回帰への政策転換、あなたはどう考えますか?(2023.01.10)
パブリックコメントへの入口はこちらです。
「GX実現に向けた基本方針に対する意見の募集について」(1月
https://public-comment.e-gov.g
「意見募集要領(提出先を含む)」を確認して、
「意見募集要領(
「意見入力へ」のボタンをクリックすると、「
ここに「意見公募要領」と「GX実現に向けた基本方針」のPDF
政府の委員会などに出ていた経験から、パブコメの件数や賛否の割
以下 ある人の意見
GXグリーントランスフォーメーションをなぜ
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- この間の原子力政策に関する政府のやり方は、国会にかけずに閣議決定で既成事実を重ねていくもので、議会制民主主義をないがしろにするものだと言わざるを得ない。そもそも年末から年始にかけて、4本の原子力関連パブコメを同時進行で進めている政府の姿勢は、国民の意見をできるだけ出しにくくしようという策略なのではないかと考えざるを得ない。
- 福島原発事故で多大な被害と犠牲を生み、高濃度の放射能汚染は今なお続いている。避難者のみなさんの悲痛な現状や、避難しなかった人々の深刻な被曝状況は、改善されないどころか、さらに悪化しているケースも多々ある。この痛ましい事故を経験したこの国が、このように軽々しく原発回帰政策に舵を切るべきではない。
- そもそも原子力規制委員会は、事故前の原子力安全保安院が原子力の規制と推進を兼ねていたことを反省し、独立した規制機関として誕生したはずではなかったのか。それが、推進サイドである経産省・エネ調と規制委員会が事務レベルでの会合を重ね、高経年化原子炉に関する方針転換について話し合っていたとの報道があり、愕然とさせられた。
- 概要案冒頭で、「発電用原子炉施設の利用をどのくらいの期間認めることとするかは、原子力の利用の在り方に関する政策判断にほかならず、原子力規制委員会が意見を述べるべき事柄ではない」との令和2年7月29日見解を紹介しているが、これは原子力規制委員会設置の目的をゆがめ、あるいは放棄しようとするものであり、承服できない。さらに、推進サイドである総合資源エネルギー調査会の基本政策分科会における利用政策の観点からの運転期間に関する制度改正方針の提示を受けて、原子炉等規制法の法的枠組みを変えることにしたという信じられない文言が並べられている。これは、原子力規制行政の、推進行政への屈伏である。
- あくまで、高経年炉の運転期間に関しては、原子力規制委員会が審査、判断するべき根本的任務である
- そもそも日本の原発は稼働40年を前提にして設計、製造されたものであり、それを超えて運転することには多大なリスクを伴う。このリスクは破滅的なダメージを伴うものであり、リスク&ベネフィット手法などを適用すべきリスクではない。利用側の恣意的な観点など微塵も入れてはいけない事項である。
- 原発の老朽劣化を判断する最重要な基準は、圧力容器内のテストピースに関する中性子照射脆化試験であるが、そのテストピースが不足して圧力容器材料と溶接金属材料との同時試験が行われていないことが発覚したとの報道があった。片方しかやらないというのは、テストピースが不足しているからである。すなわち、耐用年数を40年として設計された原発だからこと、高経年化すればテストピースが不足するのは当たり前のことである。この1点をとっても、40年を超えて原発を運転することには無理があるのである。そのような無理を重ねて高経年炉を動かすリスクを選ぶなどと言うことは、福島事故の教訓を忘れた暴挙だと言わざるを得ない。
- テストピースによって測定される脆性破壊温度は揺らぎが大きく、正しく破壊温度の上昇を測定するのが難しい。だからこそ、テストピース測定回数をもっと増やさなければならないが、運転開始時に装荷されたテストピースが不足して十分な測定が出来ていない。この1点をとっても、運転期間延長には無理がある。
- 事故や差し止め裁判で運転休止した期間を、運転延長期間に繰り入れるというのは間違っている。たとえ運転していなくとも、確実に劣化が進む部品がたくさんある。このことを無視して運転期間を延長しようというのは危険行為である。自動車のような一般耐久消費財でも、運転しないで駐車していた時間を差し引いて車検期間を定めたら世の中は滅茶苦茶になるだろう。まして、危険極まりない原発を、自動車でもやらないルールを設定してやるというのは、とうてい許されざる暴挙である。
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もう人方の意見書
「GX実現に向けた基本方針(案)」に対する意見
◇意見 その一
※該当箇所
3頁 2.(1)「基本的考え方」の21行~22行 の項
※意見内容
「・・・再生可能エネルギー、原子力などエネルギー安全保障に寄与し・・・」
の原子力を削除すること
※理 由
2011年3月の東日本大震災に因る福島第一原子力発電所の大事故は、人類史上ソ連邦(当時)のチェルノブイリ原発事故と同様の甚大な且つ回復不可能な災害をもたらした。この原発大事故に因り、事故直後には約47万人の人びとが故郷を追われ、それから12年近くを経た今日においても、故郷に帰還できない人びとが2万1千人超(県外避難の福島県民のみ)みえる。
また、高濃度放射能汚染は現在も続いており、汚染された土壌などの除去も道
半ば、放射能に因る健康被害もあり、農業・漁業など地域産業復興も困難な状況
にある。
メルトダウンした原子炉のデブリの取り出しも全く見通しがたっていないし、原子力発電から出る高濃度放射性物質の処理のメドもないし、再処理施設の稼働も見通しがない。そもそも、原子力発電は人類の益にはならず、今日では負の遺産であり、早期に脱原発、原発ゼロ社会へ向けてエネルギー政策の転換を目指すべきである。
当面、福島原発大事故から10年を経て策定された『第6次エネルギー基本計画』において「東電福島原発事故を経験した我が国としては、・・・原子力については安全を最優先し、再生可能エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減する」「原発の新増設は現時点では想定しない」と記されていることを基本にふまえ、原発再稼働と新増設は認めない、稼働が40年を経た原発は廃止することである。これを実施していけば、原発ゼロ社会は実現できるのである。
◇意見 その二
※当該箇所
5頁 2) 再生可能エネルギーの主力電源化の3行~4行 の項
※意見内容
「・・・2030年度の電源構成に占める再生可能エネルギー比率36%から38%の確実な達成を目指す。」の比率の数字を削除し、「・・・再生可能エネルギー比率を可能な限り100%を指標に、積極的な諸施策に取り組む」とする。
※理 由
日本の再生可能エネルギーへの依存度は、EUなどの先進諸国と比較して低位にある。
その要因は、今日まで原発政策の取組に資金や技術力を投入し、再生可能エネルギーへの投資を軽視してきたことに因る。今日まで原発関連に投資してきた資金や技術力等を官・民・学が一体となって再生可能エネルギー開発に取り組めば、「2050年のカーボンニュートラル実現という国際公約」は達成できると考える。
それ故、政府の方針にある原発依存度比率20%~22%はゼロにすべきである。
◇意見 その三
※当該箇所
6頁 2. 3)「原子力の活用」の項
※意見内容
この項目は、東電福島原発事故の反省をふまえ、「可能な限り原発依存度を低減する」との考え方に反しており、「原子力の活用」の項は全文削除すべきである。
※理 由
東電福島原発事故の経験をふまえ、運転期間は40年を厳守し、その地域の電力需給が逼迫する等止むを得ない事情が発生した場合のみ、原子力規制委員会の審査と認可を得て1回に限り10年間の延長を認める、とすべきである。
40年を経過すれば原発施設は必然的に老朽化が進行し機器は劣化していく。
そもそも、日本の原発は40年稼働を前提に設計、製造されており、運転期間を40年としたことは、東電福島原発事故の反省をふまえて決められことでもある。
原発の運転停止期間においても老朽化が進行し、機器は劣化していくことは必然であり、故に、原発は活用していくものではなく、原発依存から脱却し原発ゼロ社会をめざすべきである。
【別 紙】
「今後の原子力政策の方向性と実現に向けた行動指針(案)」に対する意見
◇意見 その一
※該当箇所
3頁 2.(1)「再稼働への関係者の総力の結集」の項
※意見内容
「再稼働への関係者の総力の結集」の項を全文削除すること
※理 由
この原発の再稼働は、福島原発大事故から10年を経て策定された『第6次エネル
ギー基本計画』において「東電福島原発事故を経験した我が国としては、・・・原
子力については安全を最優先し、再生可能エネルギーの拡大を図る中で、可能な
限り原発依存度を低減する」との考え方とは真逆の記述であり、原発の再稼働と
新増設は認めない、ということが我が国のとるべき方向である。
◇意見 その二
※当該箇所
5頁 ② 「避難計画の策定や防災体制の充実に向けた支援の強化」の項
※意見内容
以下の文を追加補強する。
「原発災害に因る避難計画は、立地自治体と周辺自治体(おおむね当該原発から30㎞圏内)との意見交換の場を設け策定する。また、この意見交換の場に、当該地域の住民代表も参画させる。」
※理 由
現状の原発災害に因る防災計画には周辺自治体の意見や要望が反映されていない。まして、当該地域住民の方々の意見や要望は全く反映されていない。
原発災害の防災計画、避難計画は、机上のプランではなく、原発立地自治体ばかりでなく周辺自治体、住民の方々との意見交換をふまえたものでなければ、その実効性は担保されない。
◇意見 その三
※当該箇所
7頁 (2)①「運転期間の取扱いに関する仕組みの整備」の2段目の囲みの項
※意見内容
10行目以下「延長を認める運転期間については、・・・・」は10行~18行の全文を削除すること。
※理 由
東電福島原発事故の経験をふまえ、運転期間は40年を厳守し、その地域の電力需給が逼迫する等止むを得ない状況が発生した場合のみ、原子力規制委員会の審査と認可を得て1回に限り10年間の延長を認めるものとする。
運転停止期間においても原発施設や機器は劣化しているのであり、これを運転期間から除くとの考え方は、極めて危険なものであり、再び原発事故を発生させる恐れがある。
◇意見 その四
※当該箇所
9頁 (3)①「開発・建設に向けた方針」の項
※意見内容
この「開発・建設に向けた方針」の項は全文を削除すること。
※理 由
今日までの「原発への依存度を低減する」との方針を踏まえ、次世代革新炉への建て替えや六ケ所再処理工場の竣工は取り止めるべきである。
そもそも、安全性規制などの強化により原発建設費用は年々増大となり、再生エネルギーによる電力経費と比較して゛原発は安い゛との神話は崩れており、経済的な視点からも原発は廃止し、原発ゼロ社会を目指すべきである。
◇意見 その五
※当該箇所
14頁 (4)(①「再処理やプルサーマル等の推進に向けた取組」の項
※意見内容
この「再処理やプルサーマル等の推進に向けた取組」の項は全文を削除すること。
※理 由
原発40年稼働を基本に、原発に依存しない社会を目指す上で、六ケ所再処理工場の竣工は取り止め廃止することであり、同様にプルサーマル等の推進も中止することである。
今日、為すべきことは、使用済核燃料や高濃度汚染物質の廃棄処分について、官・民・学の関係者が資金・技術力等総力をあげて研究に取組、その方策を国民に提示し、国民的な議論をおこすことが何より求められている。
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- この間の原子力政策に関する政府のやり方は、国会にかけずに閣議決定で既成事実を重ねていくもので、議会制民主主義をないがしろにするものだと言わざるを得ない。そもそも年末から年始にかけて、4本の原子力関連パブコメを同時進行で進めている政府の姿勢は、国民の意見をできるだけ出しにくくしようという策略なのではないかと考えざるを得ない。
- 福島原発事故で多大な被害と犠牲を生み、高濃度の放射能汚染は今なお続いている。避難者のみなさんの悲痛な現状や、避難しなかった人々の深刻な被曝状況は、改善されないどころか、さらに悪化しているケースも多々ある。この痛ましい事故を経験したこの国が、このように軽々しく原発回帰政策に舵を切るべきではない。
- 1頁「準国産ともいわれる原子力エネルギー」の表現は間違っているので、削除すべきである。使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出して高速増殖炉で燃やすという核燃サイクルは、実験炉もんじゅの失敗と廃炉、および再処理工場の完成予定の25年26回にも及ぶ遅延によってほぼ完全に破綻している。破綻している核燃サイクルを前提にした「準国産」呼称は詐欺である。
- 1頁「国民と丁寧にコミュニケーションを図りつつ」も嘘である。1項で述べたように、国会にも国民にもきちんとした説明がなく、意見を聞く姿勢もない政府のやり方のどこが丁寧なのか。民主党政権時代に行われた原発に関する討論型世論調査に学ぶべきである。
- 1頁「原子力エネルギー業界が抱える事業の経済性・予見性の低下、原発の建設及び製造の現場の空白期間の継続並びに再稼働の遅れ等に伴うサプライチェーンの劣化や人材不足などの具体的な課題に取り組んでいくべきである。」これはまさに原発が置かれた悲惨な現況を表現しているわけで、こんな不良産業を無理に存続させようとすることに無理がある。また、再生可能エネルギーの発展の足を引っ張っている。こんな原発から一刻も早く足を洗うことが、日本のエネルギー政策にとって肝要であり、日本経済にとっても必須の選択である。
- 2頁「「福島復興はエネルギー政策を進める上での原点」であることを忘れてはならない。」だからこその脱原発ではないのか。重大な初期被曝を強い、避難者も残留者も塗炭の苦しみに追いやった責任は、原発を止めることで果たされるのではないか。
- 2頁「「中長期ロードマップ」に基づき、2041~2051年までの廃止措置完了を目標に」の文言は間違っているし、誰も信じていない。1979年に事故を起こしたスリーマイル原発でさえ、43年かかっても廃炉措置は完了していない。それよりはるかに重大な事故が4基で起きた福島第一原発が30~40年で廃止措置が完了するわけがない。原子力学会の報告書でさえも、廃止措置のゴールすなわちエンドステートが示されないプログラムの欺瞞性を指摘している。
- 2頁「漁業者等への丁寧な説明など、理解が得られるよう取り組む。」も欺瞞性に満ちている。漁協は一貫して汚染水の海洋法放出に反対しているし、東電は漁業者の承諾がない限り放流しないと約束している。この約束を無視して海洋放流を閣議決定した政府が「丁寧な説明」で理解が得られると言い放つのは反倫理的である。
- 2頁から3頁「2020年代をかけて帰還意向のある住民の方々が全員帰還できるよう、」と同時に避難された方にも安住の場所を保障すべきである。
- 3頁「原子力損害賠償紛争審査会が策定した中間指針を踏まえ、関係者が連携して、引き続き迅速・公平・適正な原子力損害賠償を進めていく」にも偽りがある。中間指針は適正な賠償とはなっていないがゆえに、全国で30以上の訴訟が行われているのである。家族を分断させられ、生業を失い、故郷を失うという塗炭の苦しみを味あわされた人々への賠償水準はあまりにも低すぎる。公平でも適正でもない。
- 4頁「広範なステークホルダーとの双方向コミュニケーション」および6頁「国や事業者等からの画一的・一方通行的な情報提供にとどまらず、コミュニケーションを行う」も嘘である。避難者の意思を確かめることなく、一方的で強引な復興政策を進めてきた政府がどの面下げてこのような文言を並べるのだろうか。リスクコミュニケーションにおいても双方向性は全く顧みられることなく、一方的な説得の場になってきた。スリコミニケーションと揶揄されてきたのである。改心するのであれば、まず過去について謝罪してから始めるべきである。
- 5頁「防災対策の見直しと不断の改善」「地域の理解活動や避難計画の策定・充実に向けた「地域支援チーム(仮称)」の創設」「避難計画の策定や防災体制の充実に向けた支援の強化」これらの文言も不適切である。そもそも避難計画を地方自治体に丸投げしてきたこれまでの無責任を反省し、政府が責任をもって避難計画を策定するべきなのである。
- 7頁「延長を認める運転期間について、20年を目安とした上で、以下の事由による運転停止期間についてはカウントに含めないこととする。」は間違っているので撤回すべきである。たとえ運転していなくとも、確実に劣化が進む部品がたくさんある。このことを無視して運転期間を延長しようというのは危険行為である。自動車のような一般耐久消費財でも、運転しないで駐車していた時間を差し引いて車検期間を定めたら世の中は滅茶苦茶になるだろう。まして、危険極まりない原発を、自動車でもやらないルールを設定してやるというのは、とうてい許されざる暴挙である。
そもそも日本の原発は稼働40年を前提にして設計、製造されたものであり、それを超えて運転することには多大なリスクを伴う。このリスクは破滅的なダメージを伴うものであり、リスク&ベネフィット手法などを適用すべきリスクではない。利用側の恣意的な観点など微塵も入れてはいけない事項である。
原発の老朽劣化を判断する最重要な基準は、圧力容器内のテストピースに関する中性子照射脆化試験であるが、そのテストピースが不足して圧力容器材料と溶接金属材料との同時試験が行われていないことが発覚したとの報道があった。片方しかやらないというのは、テストピースが不足しているからである。すなわち、耐用年数を40年として設計された原発だからこそ、高経年化すればテストピースが不足するのは当たり前のことである。この1点をとっても、40年を超えて原発を運転することには無理があるのである。そのような無理を重ねて高経年炉を動かすリスクを選ぶなどと言うことは、福島事故の教訓を忘れた暴挙だと言わざるを得ない。
テストピースによって測定される脆性破壊温度は揺らぎが大きく、正しく破壊温度の上昇を測定するのが難しい。だからこそ、テストピース測定回数をもっと増やさなければならないが、運転開始時に装荷されたテストピースが不足して十分な測定が出来ていない。この1点をとっても、運転期間延長には無理がある。
- 8頁「運転サイクルの長期化」は安全上問題がある。すなわち、定期点検の頻度を落とすことになるわけで、原発のリスクを大きくすることになる。利用サイト、経済メリット重視の姿勢こそ、大事故を招いた原因の一つではなかったのか。
- 9頁「新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・建設」は無謀であり、次世代革新炉の根拠も薄弱であり(後述する)、福島第一原発事故の教訓を踏みにじる迷走だと言わなければならない。
- 9頁「廃止決定した炉の次世代革新炉への建て替えを対象として、六ヶ所再処理工場の竣工等のバックエンド問題の進展も踏まえつつ具体化を進めていく」としているが、再処理工場は完成予定を26回延期し25年間も遅延している異常な事業であり、中止廃案とすべき案件である。核燃サイクルの中核と位置づけられた高速増殖炉もんじゅもまた廃炉となっており、核燃サイクル自体が完全に破綻しているのである。このようなまやかしの国家プロジェクトは、百害あって一利もない。
- 10頁「実証炉に対するプロジェクトベースでの政府支援、収入の安定化に資する制度措置等、事業環境整備の検討・具体化を進める。」次世代革新炉が軽水炉のことなら、コアキャッチャーやベント時フィルター設置ならヨーロッパですでに建設が始まっており、建設費高騰で工事が難航していると伝えられている。すなわち、革新でも何でもない。また、コアキャッチャーが働く局面というのは炉心溶融であり、このような事態を前提とした原発は危険極まりない。このような原発の実証炉に再び税金を投入するという政策には到底賛成できない。また、収入の安定化に資する制度というのは、原発を優先する制度のことであり、再生可能エネルギーの発展の足を引っ張ることは確実であり、到底許し難い。
10頁「原子力発電所の建設や安全対策に係る投資を対象とす電力市場制度の在り方」の検討をするというのも、再生可能エネルギーに敵対する政策であり、温暖化対策に逆行している。
- 13頁「高速実験炉「常陽」の再稼働に向けた取組や大型ナトリウム試験施設「AtheNa」の整備」に至っては、まだまだ実験段階であり、緊急を要する温暖化防止対策に資するものではない。GXに便乗しての原子力産業の延命を画策する悪だくみとしか思えない。もちろん、再生可能エネルギー普及の足を引っ張るものであり、取り組んではいけない政策である。
- 14頁「再処理やプルサーマル等の核燃料サイクルの推進に向けた取組」は、すでに述べたように核燃サイクルがすでに破綻しているわけであるから、盗人に追い銭とでも言うべき愚策である。国富の有限性から考えれば、再生可能エネルギーの発展を阻害する。プルサーマルの行き詰まりについても、多くのことが明らかになっている。例えば、MOX燃料はウラン燃料の9倍もするし、MOXの使用済み燃料は発熱量が高く、危険性が大きいし水冷必要期間も長いなど様々な困難をもたらす。プルサーマル燃料製造ではトラブルが起きていて、供給力も下がっている。
- 17頁「最終処分の実現に向けた取組」については、このまま進めるべきではない。今こそ、全国民とともに真剣な討論を進めなければならない。そもそも日本列島では世界中で起きるM6以上の地震の20%が起きていることは、内閣府の資料にさえ引用されている。さらに、世界有数の火山国でもある。この日本列島に10万年を超えて危険な高レベル廃棄物を貯蔵する場所などあるわけがない。地層処分ありきではなく、改めて議論が必要である。また、処分の見通しもなく原発を稼働させ続ける政策というのは無謀以外の何物でもないし、将来世代に対する犯罪でもある。
原発立地でも起きたように、寿都町や神恵内村の地域社会に重大な地域分断をもたらしていることに対する責任も問われなければならない。