市場原理主義に警鐘を鳴らし続け、人間中心の経済社会の実現を訴えた経済評論家の内橋克人(うちはし・かつと)氏が1日午後4時37分、急性心筋梗塞のため、神奈川県鎌倉市の病院で死去した。89歳だった。
1957年、神戸商科大(現兵庫県立大)を卒業後、神戸新聞社に入社。67年に退社し、フリージャーナリストとして執筆、評論活動に入った。戦後日本の高度経済成長を支えた現場の技術者らを描いた「匠の時代」で脚光を浴びた。
競争原理を重視する新自由主義的改革が格差拡大を招いたと批判し、市場に振り回されず人間らしく生きるための経済の在り方を模索した。「原発への警鐘」「共生の大地」「浪費なき成長」など著書多数。テレビやラジオ番組にも数多く出演した。【時事ドットコムニュースより】
==========内橋克人さんとゆっころん==========
1996年に名古屋市東区の愛知県女性総合センター(ウィルあいち)1Fにフェアトレードの店をたちあげたきかっけは、内橋克人さんの「共生の大地」という新書版がきっかけでした。
そこに書かれたフェアトレードの話が、そのころ受講していた女性起業支援の「エクラ」(現在の起業支援ネットの前身)の代表の関戸美恵子(故人)さんの講座で紹介され、私の胸にささったのです。
それは子育て真っ最中のころに、自宅のあるマンションの他の一室でまのあけみさんの出前コンサートがあり、そこで初めて私達の暮らしは誰かを犠牲にしていると知りました。その時は東南アジアの人たちのバナナやエビの話でした。
そのことが私のこころの奥底にあり、フェアトレードという共にいきる手立ての貿易があることを初めて知りました。
その後もNHKラジオで聞いたり、他の書籍でも登場のおりにフムフムと言う思いで読んだりしていました。ありがとうございました。「共生の大地」に出会えたこと感謝しています。ご冥福を祈ります。土井ゆきこ